時間は意識によって生まれる。 - いつか世界に仇なす

時間は意識によって生まれる。
経験に経験を重ねて、自分が自分であることを極めるということは、徐々に死んでゆくようなものなのであろう。

喜びや悲しみに人間は｢慣れてしまう｣生き物だ。
初めての感動はその一瞬限りで永遠に失われ、希釈されてしまう。

思うに、人間にとって意識するということは苦痛そのものなんだと思う。快も不快もそれを意識するということ自体が人間にとって等しく苦痛である。

残り時間を最大化するには常に新しい経験を積み、私が私であることを意識し続け、常に考えなければならない。

旅行にいくこと美味しい物を食べること、苦痛を受け入れること、新しい経験はめんどくさいという最大の苦痛を伴うけども、等しく人間に生まれたものの義務だと思って引き受けるしかないのだろう。